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2006年12月18日

第二回MOTシンポジウム報告

第二回MOTシンポジウムが本日ありました。

第二部のパネルディスカッションに参加し、色々コメントしました。
以下、簡単なご報告です。

((より詳細なものは、事務局より後日発表があると思います。ひとまず、本サイトでは、スピードを重視し、全体の議論のキーワードと議論の方向性をご紹介いたします)

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◆13:00 古川先生ご挨拶(MOT専門職大学院の設置状況、MOT協議会、MOT学会など、これまでの経緯の説明、昨年度の第1回MOTシンポジウムを受け、本日、第二回MOTシンポジウムが開催されたことなど)。

◆13:05 文部科学省 高等教育局専門教育課 永山課長挨拶(高度な知識と問題解決力をもった人材を育てる上で、大学院教育の充実が求められるが、産業界の協力も不可欠)

◆13:10 経済産業省 大学連携推進課 吉澤課長挨拶(これまでとは違うイノベーションを生み出すために、MOT教育を受けた人材が企業内で活用されるための環境整備にいっそうの努力を期待し、省としてもサポートしたい)

◆13:15から14:15 基調講演:「本格研究と技術経営」産業技術総合研究所 吉川弘之理事長

・地球環境の維持と低開発国の産業発展にはトレードオフがあり、ジレンマが生じていたが、科学技術がそれを打破するというのが共通の認識になった。

・一次産業、二次産業、三次産業とあり、感覚的にも三次産業へのシフトが正しいのは理解できるが、実際には三次産業を支える一次産業や二次産業がある。それらの、90から2000年の付加価値と環境への影響度合いの逆数を図示すると必ずしも正しい方向に向かっていないのが解る。

・これまでにあった大学から産業への知識の流れが先細るなかで、新しい道を模索すべきである。これを第一種基礎研究、第二種基礎研究、製品化研究と分ける。第二種基礎研究はいわば、死の谷に該当するが、この部分を本格研究と位置づけ、国立の研究所が担うことが出来ると考えている。

・産学連携については、全国的なネットワークオブエクセレンスを模索しており、二次元的な面での連携から、立体的な三次元での連携を検討している。既に九州大学での水素研究などで、具現化している。

・産総研では、産業技術アーキテクトを大学・研究所と産業の連携における接点として創出している。アナリストではなく、モノ作りのための接点である。この観点からは、教育体系も、これまでの分野の設立と縦割りでの体系化から、構造を理論的に教え、実務を体験的に覚える方向に、逆転の発想が必要と考える。すなわち、抽象的な一般化した理論(縦軸)と現実的な法則(横軸)のL字型の教育科目群を提唱したい。

◆14:15から16:45 パネルディスカッション

古川@MOT協議会会長がモデレーターを勤め、伊佐山@日産自動車副会長、久間@三菱電機常務、上野@東成エレクトロビーム社長、中村@日経新聞編集委員、林@国際戦略デザイン研究所長によるパネルディスカッション。

・伊佐山
地域や子会社でトップとしての経験、グローバルな視点が重要。エンジニアは共通言語を話すという優位性がある。基礎的な経営資源としてのDBは大事である。木を見る西洋人に対し、森を見る東洋人がおり、「日本型MOT」に期待したい。

・久間
イノベーションには、マーケット、プロダクト、プロセスがある。企業のMOTはMOT卒業後、さらにMBAを取得するようなタイプが重視される。三菱電機では、ビクトリー(強い事業)とアドバンス(ソリューションなど拡がりを期待する事業)の両輪による成長を考えている。製品化には、事業本部との連携強化、製品のロードマップ、テーマの探索、実行、事業化への貢献のサイクルを活用している。

・上野
中小企業でも、規模に関係なくイノベーティブであれば生き残りを図れる。中小企業は自分のノウハウを持ち、得意技術を持つ人材を求めている。国内では、開発スピードが飛躍的に速まった。モノ作り中核企業としてのネットワークの役割が高まっている。MOT以外に、中小企業大学校や中小企業技術経営大学校などを活用している。

・中村
経営資源といえば、ヒト、モノ、カネだったが、技術が叫ばれるようになってきた。大学は、これまでの研究、人材育成から、もっと社会還元に力を入れるべき。大学への期待として、相談するときの敷居が高い。もっと連携を活用すべき。「もったいない」という意識を念頭においてほしい。

・林
大学院としては、MOTブランドの確立。大学自体が旨いマネジメントを求められている。イノベーションは何かをもっと考える必要がある。企業と大学院のウィンウィンでは、企業の人材育成の新陳代謝をどう作り出すか。大学院の企業要求への反応、スピード化が求められている。

<その後のディスカッションでの各パネリストからのコメント(要旨)>
・知的資産、技術を評価できるシンクタンクが少ない。
・科学技術基本計画では知的財産権の重要さがわかっていない。
・バイオでは既に欧米が9割抑えているなど、自分たちのポジションを把握すべき。
・イノベーションは予定調和では生まれない。
・トレーニングを受けた人材の受け皿。
・日本の枠内だけでのMOT議論になりがち。
・もっとグローバルに展開し、MOT人材の国際的な活躍を視野に入れるべき。
・国内にアジア人材を入れ、MOTが教育を受け持つ。
・メードインジャパンとしての製品、周辺サービスへの保証への日本の期待。
・それぞれが特色ある大学院を目指してほしい(ex自動車に強い、財務に強い)。
・中小での後継者育成へのMOT教育。

■以上

投稿者 isdr : 2006年12月18日 23:54