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MOT大学院格付け@〜「技術経営人材」はなぜ必要になったか
(日経bizTech No.009 2005年9月25日号)
本稿では、MOT人材育成の必要性が高まってきた背景や、多岐に渡る日本のMOT大学院の形態を整理した結果、さらに問題意識とこれからの調査の方向性を明らかにしています。
(詳細は、『日経bizTech No.009』をご参照ください)

1.官の提唱で発生
 MOTという技術と経営を結びつける分野での高等教育が数多く誕生するきっかけは、日本の競争力が低下しているという危機感だった。国は科学技術立国を実現するために資金を提供し、各種プログラム開発を支援するMOT政策に乗り出した。
 経済産業省と文部科学省が車の両輪となり、MOT人材教育は普及期に入ったと言えるが、今後も、産業の国際競争力強化のために国としてMOTを後押しする動きは続きそうだ。
 
2.海外のMOT大学院
 日本が主に参考にした米国のMOT教育は、企業と大学の強い結びつきが特徴である。大学院の経営においては、研究活動費を獲得するための競争力を高めるとともに、企業へのコンサルティングにより収益を確保することが研究者に求められている。そうした競争の仕組みによって、研究者の新陳代謝が進み、研究レベルを維持しているのである。
 アジアの大学院は、優秀な人材の海外流出に歯止めをかけ、帰国を促進するための役割を担っており、経済特区などで、国策としてのインキュベーションが行われている。また、シンガポールなどでは、MITなど海外有力大学院の分校を誘致し、求心力の増強を図っている。
 
3.日本のMOT大学院の立ち上がり
@分類1:ディグリーとノンディグリー
 まずは、学位授与の有無により、MOT関連プログラムをディグリーとノンディグリーに分けることができる。 この場合のディグリーには、MOTに関する専門的修士号と、その他の修士号があるが、大部分は後者である。
 ディグリーが取得できる大学院プログラムは、56%に上る。
 

 
A分類2:経営母体
 もう一つ、解りやすい分類として、経営母体で分けることが可能だ。
 経営母体としては、大学と企業(NPO等を含む)が存在する。既に企業の一部にも、 自らがMOTプログラムの運営に乗り出し、広く学生を募集するところも出現しているが、 大学側は顧客を企業側に求め、今出現している企業型MOTプログラムが将来自らの競合相手(脅威) になるという危機感は少ないように思われる。
 
 
4.プログラムを構成する科目
 入手した資料を分析していくと、おおよその大学で採用されるカリキュラムの共通科目、各MOT大学院固有の特殊科目、期間限定のランダム科目に大別できる。特殊科目には、教員や学生の組み合わせ、大学の設置時期や周辺企業の依頼による応用科目などが含まれ、ランダム科目としては海外からの教授招聘に伴う、国や自治体、企業との連携による特別科目などがある。
 
5.解析の6つの尺度
 以上のような考えに基づき、今後、A学生、B教員、Cカリキュラム、Dインフラ、Eオープンネットワーク、Fパフォーマンスの6つの尺度を用いてMOT大学院を解析していく。
 
6.学生争奪競争に
 MOT大学院では、学生や企業が求めるカリキュラムを前提に教えていないと、淘汰の道をたどることは避けられない。MOT教育の本格スタートから 3年あまりが経過する時点で、そろそろ評価が下されようとしている。
 ポイントは、いかに安く教材・勉強の場を提供するかではなく、妥当な金額を投入すれば、それ以上のパフォーマンスを得られる状況を作り出すことである。
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