1.国際競争力の低迷に対する日本の対応
日本の国際競争力のランキングは一時期20位前後まで低迷し科学技術マネジメントの弱さを指摘されていた。それに危機感を募らせた経済産業省、文部科学省、科学技術庁そして内閣府などがそれぞれの立場から科学技術に関する各種施策を提示。これらの施策の実施とともに他省庁との協働で民需を刺激し先端分野の創造を行なってきた。その成果もあり、弱点が克服されランキングは10位前後まで上昇。現在はこれらを受けて、次世代の科学技術に関する第三期基本計画(2006〜2011年)が制定されつつある。
2.MOT大学院の分類
MOT大学院は、顧客である学生のニーズによって、3つのパターンに分けられる。
@CTO、アジアのリーダー養成型
企業の工場長ないしは技術部門、研究開発部門の長の育成をめざす。MOT教育のトップランクの大学院がこの人材の育成を宣言し、また海外でも通用する大学院としての自らのポジションを標榜している。
Aゴールデンパスポート型
MBAのMOT版として、スキルの証明になるようなカリキュラムをめざす。意欲的なMOT大学院は少子化による大学院の淘汰を見据え、教員やカリキュラムを揃え、優秀な学生を獲得できるように徐々にマーケティング戦略を強化している。
B事業継承支援型
MOT大学院を技術者が大学卒業後に再度教育を受ける拠点と考え、次の10〜15年を生きていくためのスキル獲得をめざす。地方などではMOT大学院を中小企業のオーナー子弟のための教育機関とし、地方の特色を生かしたMOT大学院をつくり学生のニーズに応えていく。
3.学位について
MOTプログラムには学位のもらえる大学院(ディグリー)ともらえない大学院(ノンディグリー)が存在するが、ディグリーが素晴らしく、ノンディグリーが適当というわけではない。ノンディグリーは教育機関が実施する場合だけでなく、企業が実施する場合もある。社会人教育を専門とする民間企業で大学院設置認可を受理されたところも登場し、今後、企業が大学院教育に参入するケースが増える可能性も考えられる。